バックナンバーへ
戻る
 今年は大河ドラマで『新選組』が放送され、何かと話題になっていますが、この『新選組』結成に至るまでの歴史的背景には、ペリー来航に端を発した1854年(安政元年)の『開国』が時代の大きな分岐点になり、倒幕後の明治時代には海外の様々な文化や商品が日本に入ってくる事となるのです。
 1869年(明治2年)の事…。イタリアから伝わった『アイスクリーム』を『町田房造』が商品化に成功し、横浜の馬車道通りに『こおりみずや』というお店を構えました。
 当時は『あいすくりん』と呼ばれ大きな話題になり、すき焼きに代表される明治維新の食文化の中に次第に定着していきました。
 その後、日本人にも馴染みの深い小豆を使用した『小倉アイス』が誕生し、今では“人気商品”として、多くのお店で扱われるほどになりました。
 ところで、なぜ小豆の粒が入った餡を『小倉』と呼ぶのでしょうか?その起源は京都にある『小倉山』に由来します。この場所は、和歌にも詠まれた『紅葉』の名所なのですが、その紅葉が鹿の子のように点在している様子が、小豆がつぶつぶしているのに似ている事から『小豆』の餡を『小倉』と呼ぶようになったのです。
小倉アイスの前はいつも賑やか
 1989年(平成2年)歌舞伎座では、パリパリの最中にその場でアイスを入れ、『小倉アイス』として試験的に販売を開始しました。御客様からは、今までに無い食感が好評で今後も続けて欲しいとの御意見が多数寄せられた為、小豆や最中の品質に改良を重ね、『名物!歌舞伎座小倉アイス』として販売を再開し、今日に至っています。
『小倉アイスをかじってみれば、
  文明開化の音がする・・・かも!?』
 
掲載情報の著作権は歌舞伎座に帰属しますので、無断転用を禁止します。
Copyright(C) 2004 株式会社歌舞伎座