バックナンバーへ
戻る
 巨大なタンクが2つ。どこかの工場のような風景ですね。でも屋根の上には瓦が見えるので歌舞伎座だと判ります。劇場の大道具棟横にあり、違和感を少しでもなくすように劇場の壁と同色に塗られていますが、別に何かを作っているわけではありません。これは消火水槽で、消火栓やスプリンクラー設備がある建物には必ず地下などに設置されているものです。これほど大きな消火水槽が外に立っているのは珍しいかもしれません。
 
 1つの水槽に100立方メートルもの水が入っており、水だけでも重量は200トンにもなります。これだけの重さですので基礎は頑丈に作られており、床はコンクリートで埋められ、さらに約50cmの分厚いコンクリート架台でしっかりと受け止められています。
 
 これだけ大掛かりな設備ですが、是非ともこれが活躍する場面は避けたいものです。いつまでも劇場の影に隠れていられるように安全点検を重ねています。
 

掲載情報の著作権は歌舞伎座に帰属しますので、無断転用を禁止します。
Copyright(C) 2004 株式会社歌舞伎座