建替え現場から

第五期歌舞伎座 設計に携わる方達の紹介

 歌舞伎座の建替え現場ではようやく一階部分の躯体が出来上がり、いよいよ建物の輪郭がおぼろげに見えてきました。 以前進捗リポートでも紹介した逆打ち工事はここから更に地下へと掘削が進み、10月初旬からは同時に地上階の鉄骨工事も開始され、日々変わっていく姿が楽しみです。

第五期歌舞伎座 設計者の紹介



 第四期の優美な趣を継承しつつ、最新の機能を備えたオフィス棟との調和を目指す第五期歌舞伎座は、株式会社三菱地所設計と隈研吾建築都市設計事務所による共同設計、また、杉山隆建築設計事務所の今里隆氏に劇場監修を務めていただいております。
 今回改めて第五期歌舞伎座建替え工事の設計に携わる方達をご紹介いたします。

第五期歌舞伎座 設計者の紹介



 順調に進捗している建築現場も、スケジュール管理や施工品質の確認、関係者間の連絡・調整、施工図・製作図のチェックなど、多岐に渡って活躍する優秀なコーディネーターがいなければ成り立ちません。この難しい設計監理をお任せしているのが株式会社三菱地所設計です。同社は、2003年に保存・再現工事が行われた日本工業倶楽部会館や2009年に復元された三菱一号館(共に東京・丸の内)等を設計するなど多くの実績を持ち、今回の歌舞伎座建替工事では都市計画をはじめとした建築全般、および構造・電気・設備・土木・工事監理などのエンジニアリング部門を担当していただいております。

 意匠・デザインを担当するのは隈研吾建築都市設計事務所です。隈研吾氏は2009年に竣工した新・根津美術館など多数の文化施設を設計しています。和紙や竹など自然素材を使ったデザインは海外からも注目され、第五期歌舞伎座では "時間の継承" をテーマに、歴代の歌舞伎座が担ってきた風情・賑わいといった祝祭空間としての雰囲気、そして皆様に広く愛された第四期歌舞伎座の継承に尽力いただいています。

第五期歌舞伎座 設計者の紹介



 劇場監修として参画いただいている杉山隆建築設計事務所代表の今里隆氏は、日本建築に関する豊富な知識と深い造詣から京都醍醐寺等歴史的寺院の設計にも多数携わり、京都南座の改修や両国国技館の設計(共同)にも手腕を発揮しました。
 また、第四期歌舞伎座の設計を手掛けた吉田五十八氏に長年師事した経験を持ち、"岡田信一郎"・"吉田五十八"と受け継がれてきた歌舞伎座の建築美・建物の歴史を継承する第一人者の方です。


 世界に誇れる劇場 『歌舞伎座』 に相応しい強力な布陣を敷き、事業者・施工者共々英知を結集してより多くの皆様に愛される建物を完成させるべく尽力しています。

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